心理カウンセラーは、その名の通りメンタルヘルスに関する仕事ができる資格です。病院や企業、学校と活躍の場は様々です。
しかし一方で、心理カウンセラーは仕事がないというイメージがあるのも事実。
もし心理カウンセラーの資格を取得しても、それが仕事に活かせるのか不安ですよね。
この記事では、心理カウンセラーが仕事がないといわれる背景に着眼し、資格の種類から取得方法までご紹介します。
また、心理カウンセラーの将来性についても踏み込んで解説していきます。
これから心理カウンセラーを目指す方、すでに資格を持っていて仕事に活かしたいという方は参考にしてください。
心理カウンセラーの概要
そもそも心理カウンセラーとは、さまざまな悩みを持った相談者から話を聞き、カウンセリングを通して悩みに寄り添い解決する職業です。
仕事場としては学校・病院・企業が一般的です。一方で、独立して活躍している方もいます。
心理カウンセラー自体を名乗ることは誰にでもできます。しかし、人の心理は非常に複雑で、専門的な知識がなければ結果につなげることはできません。
資格を通して身に着けた知識をもとに、相談者の悩みを解決することでやっと信頼につながるため、やりがいのある仕事といえます。
心理カウンセラー資格の代表例5選|国家資格から民間資格まで難易度に差がある
カウンセラー関連の資格は、国家資格と民間資格があり、それぞれ運営母体が異なります。
また、心理療法士として働くために必要な資格は、働く場所によって異なります。
そのため、資格を取得する前に、どのような資格なのか、どこで活かせるのかを知っておくことが大切です。
ここでは、心理療法士として働くための代表的な資格と取得方法について簡単に解説します。
公認心理師
心理系資格では唯一の国家資格となります。2018年から試験が始まり、比較的新しい資格でもあるため、最近注目が集まっています。
大学、大学院で心理系科目を修了していることが必須となるため、難易度は高めになります。
ただ、国家資格であることから、今後医療現場での心理カウンセラーは公認心理師の資格所有が条件となってくると言われています。
臨床心理士
心理系の学生が取得を目指すことが多い資格です。一般的にも有名な資格ではありますが、民間資格になります。
この試験は「協会が指定する大学院を修了し、所定の条件を満たしている」という受験資格の条件があるため、こちらもややハードルの高い資格です。
大学院での履修後、日本臨床心理士資格認定協会の資格試験に合格すると取得することができます。
特徴として、5年に1度、更新の為の試験を受けなくては行けないという点もあります。
メンタルケア心理士
認定の講座を修了し、文部科学省後援のこころ検定(R)2級に合格することで取得可能です。
「メンタルケア心理専門士」という上級資格もあるので、仕事として資格を活かしたい方は、こちらの取得を目指すのもいいでしょう。
メンタルケアカウンセラー
心理学の基礎を学ぶことができる、入門レベルの資格です。
メンタルケア学術学会の講座を受講し、4回の課題を一定のレベルで合格すると取得することができます。
円滑なコミュニケーションや自己メンタルケアができるようになります。
心理療法士を仕事とすることを迷っている方は、まずどんな知識が必要なのか知るためにも、この資格取得を目指すのもいいのではないでしょうか。
メンタル心理カウンセラー
一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)が認める講座を修了すると、試験の受験資格が得られます。
講座は通信講座で受講可能です。さらに、より専門的な知識を証明する「上級心理カウンセラー資格」もあり、同時取得を目指す方も多いようです。
心理カウンセラーには仕事がないと言われる理由は「求人数」と「注目度」が低いから
心理カウンセラーにおける活躍の場は広いため、一見引く手あまたのように思われます。
ではなぜ、心理カウンセラーは仕事がないといわれるのでしょう。
その理由としては、大きく分けて2つ考えられます。
- 心理カウンセラーは求人数が少ない
- 日本は海外と比べ「心のケア」に関して遅れを取っている
それぞれの理由について、確認していきましょう。
心理カウンセラーは求人数が少ない
心理カウンセラーは残念なことに、求人数がそこまで多くありません。
少ないなかでさらに条件として、正社員は少なく、非常勤やパートが多いといえます。
とくに正社員における心理カウンセラーの求人が少ない理由として、いくつか考えられます。一例を挙げると以下の通りです。
- 学校であれば教師が生徒の進路指導に乗るついでにカウンセリングを行う。
- 病院であれば医師が患者の不安に付き添いつつ、診療をする。
このように、それぞれの職業で心理カウンセラーの役を兼ねてしまうケースが多いです。
海外と比べて日本は「心のケア」に関しての注目度は低め|今後は重要度を増す!
心理カウンセラーの求人数が少ない理由のもう一つとして、日本ではあまり心理カウンセラーと呼ばれる仕事自体、注目されていないことが挙げられます。
海外では進学や病気といった大きなイベントだけでなく、友人関係や恋人関係など、さらに頻発するような悩みでもカウンセリングを利用することが多いです。
日本では、カウンセリングを利用してまで些細な相談に乗ってもらうケースは少ないため、心理カウンセラーが少ないと考えられています。
心理カウンセラーの就職先は病院や学校が一般的|「椅子」が少ないのが現状
先ほど紹介したように、心理カウンセラーの求人数自体はそこまで多くありません。
しかし、雇われずに独立して働くという形であれば働き方は柔軟です。
具体的に働ける場所の例を挙げると、以下のようなところが考えられます。
- 学校
- 病院
- 一般企業
- 福祉施設(児童相談所・老人ホーム)
- 刑務所
- 地域の相談施設
- 各種支援団体
また、最近ではオンライン上でSkypeやZoomを用いて対応しているケースも多いです。
心理カウンセラーは独立すると年収1000万円超も狙える
心理カウンセラーとして働く場合、どれくらい稼げるのか気になる方は多いことでしょう。
心理カウンセラーの場合、職場・雇用形態・経験年収など、いくつもの要素によって年収が変わります。
以下の表はあくまで平均値なので、職場によっては大きく変わる可能性もあります。参考にされる場合はその点に留意してください。
職場 | 平均年収 |
医療機関(病院・クリニック) | 400万円 |
産業カウンセラー(企業・組織) | 350万円 |
スクールカウンセラー(学校) | 350万円 |
独立した場合 | 100万円~1,000万円以上 |
このようにしてみると、正規雇用の場合年収は350万円~400万円が多いように見られます。
一方で、独立してお客さんからの信頼を得て、成功すれば1,000万円以上を狙うことも可能です。
1,000万円プレイヤーとなると、単純なカウンセリングスキルの高さや、人当りのよさだけでなく、営業力や運といった要素も絡んできます。
決して簡単な道のりではないですが、チャンスはあるため、志の高い方はぜひ挑戦してください。
心理カウンセラーの将来性は高い|メンタルに不調をきたす人の支えとなれる
現時点では心理カウンセラーの求人は少ないですが、将来性は非常にあります。
その理由として、以下の2つが挙げられます。
- 今後日本でも心理カウンセラーの需要は高まる
- 資格を保有することで信頼を得られる
今後日本でも心理カウンセラーの需要は高まる
日本では、少子高齢化や低賃金雇用など、心配事が絶えません。
さらには、世界的なパンデミックによる影響で雇用の維持も困難となり、精神を病んでしまう方は増加傾向にあります。
このようなご時世もあり、メンタルヘルスの重要性は非常に高いです。
需要が増えることを見越して、資格を取得することは大きな投資となるでしょう。
また、このような状況下ではお金に関する悩みがセットになっているケースも多いです。
国家資格であるファイナンシャル・プランニング技能士(通称FP)をあわせて取得しておいてもよいかもしれません。
資格を保有することで信頼を得られる
心理カウンセラーは資格がなくても名乗れると、先ほど解説しました。
しかし、ご自身で相談する立場に立った場合を想像していただければお分かりいただけると思いますが、資格や経験のない方に、プライベートな相談をすることは非常に不安でハードルも高いです。
実際に働いてお客さんから信頼を得るためには、資格の勉強を通して得た知識や、資格試験に合格したといった実績が欠かせません。
活躍の場を広げるためにも、資格は必ず取得しておきましょう。
心理カウンセラーの資格取得におすすめの通信講座3選
心理カウンセラーを取得するにあたって、おすすめの通信講座をいくつか紹介します。
- キャリカレ「メンタル心理カウンセラー講座」
- ユーキャン「メンタルヘルス・マネジメント検定講座」
- たのまな「メンタルケア心理士講座」
いずれも有名な通信講座であるため、ご存じの方も多いかと思います。
しかし、念のためそれぞれの講座の特徴を確認していきましょう。
キャリカレ「メンタル心理カウンセラー講座」
価格(税込) | 28,600円 |
教材 | フルカラーテキスト |
サポート | 700日サポート・添削 |
資格のキャリカレでは、メンタル心理カウンセラー資格を取得することが可能です。
受講料は28,600円と非常にリーズナブルで、フルカラーでクオリティの高いテキストや、添削といった手厚いサポートが魅力的です。
700日といった、長めの受講期間が設けられているため、忙しい方でも計画的に受講できます。
ユーキャン「メンタルヘルス・マネジメント検定講座」
価格(税込) | 35,000円 |
教材 | 分かりやすさ重視のテキスト |
サポート | 添削・質問対応 |
ユーキャンでは、メンタルヘルス・マネジメントの資格を取得できます。
ユーキャン自体大手で、受講料も高いイメージを持っている方は多いです。
しかし、実際の受講料は35,000円とリーズナブルです。
さらに、添削・質問といった大手ならではのサポートを受けられるため、独学で勉強できる自信がない方は活用してください。
たのまな「メンタルケア心理士講座」
価格(税込) | 49,000円 |
教材 | テキスト・eラーニング |
サポート | 添削・質問対応 |
たのまなで取得できるメンタルケア心理士は、文部科学省の後援資格であるこころ検定の上位資格に位置し、信頼性も非常に高いです。
テキストが充実しているだけでなく、eラーニングによりいつでもどこでも勉強できるといった環境が提供されます。
たのまなは、メンタルケア心理士以外にもいくつも心理系資格の講座を開いており、心理学の教材は豊富です。
メンタルヘルスについてさらに詳しく知りたい、心理系の資格が取りたいという方は、ぜひたのまなを活用してみてください。
まとめ|通信講座でスピーディに資格を取り、実戦経験をたくさん積もう
今回は、心理カウンセラーの仕事事情について解説しました。
心理カウンセラーは正規雇用の求人が少ないため、仕事がないと言われてしまいがちです。
しかし、フリーランスという働き方もあるこの時代。やり方次第では、しっかりお仕事することができるでしょう。
ストレスの多いこの時代に、人の心に寄り添う仕事の需要は確実に高まります。
心理カウンセラーに興味を持った方は、ぜひ通信講座などを活用し資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。