コラム

 公開日: 2015-05-11  最終更新日: 2018-01-12

パソコンの電源コードは「つないだまま」でいいのか、それとも元から切るほうがいいのか?


電源を元から切るという習慣

●ノートパソコン、デスクトップパソコンはどちらもコンセントからの電源が必要です。コンセントの分岐にテーブルタップなどを使っている方も多いようですが、コンセント毎にそれぞれON、OFFができるようにスイッチが付いた便利なものもあり、個別に入り切りを管理できたりします。

●そこでパソコンをシャットダウン(終了)したあとに、タップのスイッチも同時に切るのが習慣になっている方もおられるようです。これは電源がつながっているとなんとなく不安になるからという理由もあるようです。

●気になるのは、一体パソコンにとって電源はつながったままのほうがいいのか、それともやっぱり毎回コンセントから抜いたり、タップのスイッチで元から切ったほうがいいのか?ということ。本当はどちらなのでしょうか?

●省エネの観点からは当然切ったほうが待機電力による消費が無くなるので良いのは言うまでもありませんが、パソコン自体にとってはどうか・・・ということになると一概に言えないこともあります。



基盤への通電がなくなると内蔵電池が消耗する

●パソコンの機能自体はOSの終了操作後に自動的に停止しますが、コンセントからきている配線やACアダプタには電圧はかかったままです。要するに機械的な稼働が止まっても、パソコン内部には電気が通ったままなのです。デスクトップPCのディスプレーインジケータランプやノートPC本体の充電インジケータランプが点いていることでもそれが確認出来ます。

●これは家電製品なども同じで、機能が停止していても電源コードをコンセントから抜かずに分解作業をすると、本体内部の通電電圧でショートを起こす危険性があります。

●パソコン本体のメイン基盤にはBIOS(バイオス)という基盤制御用のプログラムが搭載されていて、電源が元から切れていても基板上に装填されているリチウムボタン電池のわずかな電流で、プログラム設定値などの保持を行っています。その電池は一次電池ですから数年で消耗してしまいます。仮にその電池が消耗していても基盤が通電されている状態、つまりコンセントからの電源が切れない限りは基盤への通電電圧でBIOSの設定は保持され続けます。

●ノートPCの場合、その電池は充電式になっていることがあり、パソコンが通電されている間は常に基盤から充電される仕組みになっています。ところが、電源を外して長期間放置したノートパソコンはBIOS充電池が完全に放電してしまいます。ボタン電池が消耗しきっているデスクトップパソコンの場合も、電源を元から切ってしまうと基盤の通電が全く無くなります。

●このように内部電池が消耗したパソコンでコンセントからの通電を切ってしまうと、BIOS設定値が保持されなくなり、設定内容がリセットされて工場出荷時の初期状態に戻ってしまいます。その結果、パソコンが立ち上がらない、エラー表示が出る、動作がおかしいなどの症状が出ることがあります。


    ※デスクトップ用メインボードBIOSリチウム電池 充電式ではないが、時間と共に消耗する。


    ※ノートパソコンの基盤のBIOS用リチウム充電池。 基盤から充電している。

●そういう観点から言えばパソコンの元電源、要するにテーブルタップのスイッチは入れたままのほうが良い、コンセントは挿したままのほうが良いということがいえます。

●ここまでは、電源ケーブルをつないだままにするメリットについて述べましたが、電源ケーブルを抜いておくことによるメリットもあります。雷対策の際には電源コードを抜いておくことがメリットになります。

雷の季節、電源コードを抜いておく場合の留意点

●雷被害の場合、電源コードを伝って雷の高圧電流が辿ってくることがあり、パソコンの基盤などが被害を受けます。そこで、電源コードを抜いてくことが対策の一つになりますが、パソコン本体だけ電源コードを抜いていても、モデムやルータなどのネットワーク機器、プリンタ、モニタなどの電源コードから突入してくることがあります。そしてパソコンに繋がっているあらゆるケーブルを伝わり被害が広がることがあります。

●このように、雷対策で電源コードを抜くのであれば、パソコンに繋がっている周辺機器の電源コードもすべて抜いておかなければ効果はありません。


電源をつないだままでセキュリティーの問題はないのか?

●パソコンの電源ケーブルがつながったままでは、パソコンに何かが侵入したりセキュリティーの問題が起きるかもしれないという事で電源コードを外してしまう方がおられます。シャットダウンしたパソコンはOSもソフトウェアも動作していない完全停止の状態ですから、外部から不正アクセスを受けたりウイルスが入り込むなどのセキュリティーの問題は起きません。

●これにはネットワークによる運用で例外もありますが、通常家庭内でルータ以下で使用するPCでは起きえません。電源コードを抜いたからと言ってセキュリティーが安全になったり、ウイルス被害の防止につながることはありません。

●関連コラム
「パソコン周辺機器の電源は毎回切ったほうがいいのか、それとも・・・」
https://mbp-fukuoka.com/pc-pro/column/8486/

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「パソコンの安定化対策」
http://www.kumin.ne.jp/kiw/antei.htm

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