コラム

 公開日: 2015-03-17  最終更新日: 2018-01-17

みんなが使っているから・・・はITでは決して良いことだけではない。シェア重視、偏重のリスクとは

皆が使っているものが一番良いもの?

●ITで今問題になっているのは何といってもセキュリティーの問題。その中でも一番リスクを高める原因になっているものがあります。それは市場占有率です。要するに「シェア」と呼ばれるもので、ソフトウェアや機器などが他の物よりどれだけ多く使われているかという割合のこと。



●多く使われていると言うことはそれだけ良い物だから・・と誰もが思ってしまうのですが、ITではそうとは限りません。人とあわせることで自己判断しなくても良くなり、気分的に楽になるので、よくわからない人や考えたくない人はつい人に合わせてしまいがちですが、ITではそれが問題に。

●WindowsやInternet Explorer、MS Office、Windows mailなど日本は諸外国と比べても異常とも思えるくらいの高い占有率です。これは日本特有の現象だそうで、他の国ではLinuxやChrome、Firefox、Thunderbirdが多いなど日本と比べて開放的で多彩です。

●日本人は特に人と違うことをすることを嫌います。日本人特有の民族性を語るのによく言われるのが「沈没船ジョーク」というものです。

●沈没しかかった客船で、船長が乗客に早く海へ飛び降りるようにとそれぞれの国の乗客に向けて警告する場面。最も効果的な言葉が国別にあるそうです。アメリカ人乗客に、「今飛び込めばあなたは英雄だ!」というとすぐさま飛び込んだ。イギリス人には、「今飛び込むことは紳士的な振る舞いです。」と言うとこれもすぐに飛び込んだ。そして日本人乗客には、一番効果的な言葉を言った。

「皆さんもう飛び込まれましたよ」

人と同じことをしていれば安心?

●人と同じことをしていれば安心・・これはいわゆる同調バイアスです。問題は皆が使っているならば、当然安全が確保されているのであろうという思い込みや先入観が支配してしまうことです。

●ITでは「使いやすい」「おもしろい」「便利」「安い」ということがシェア拡大の最大の要素になっていて、安全性や堅牢性をある程度犠牲にしてでもシェア獲得が正義であるという風潮も根強く、皆が使っているものが決していいとは限らなくなっています。

●安全性では無く、どれだけたくさんの人が使っているのかでシェアが拡大していくというITの傾向は、セキュリティー面からするとそれだけ狙われやすくなり、リスク拡大につながるのです。

優れているものが成功するわけではない典型的な例

●その昔、ビデオ規格のベータ、VHS戦争というのがありました。SONY陣営と松下陣営の家庭用ビデオの規格をめぐる競争でした。技術的にはベータのほうがサイズが小さく画質も優っていたにもかかわらず、この勝負は、サイズが大きくて画質で劣っていても営業的な面で成功したVHSが勝利を収めました。



●優れているものが成功するわけではない典型的な例として今でも語り継がれています。しかし、これは美談なのでしょうか?私はそうとは思えません。実はユーザーは損をしているのです。良い画質の上小さいサイズで保管出来るという二重のメリットが享受できていないからです。優れていないものが、同調バイアスで良いものを駆逐してしまうということも証明してしまっています。シェアという「みんなと同じでいたい」バイアスがユーザーの意識を固定化してしまった結果ともいえます。

●しかし、この勝負には後日談が・・・実は両者とも結果的には勝者とはならなかったのです。最終的に両方とも完璧に負けたのです。デジタルに。

●次のトレンドがやってくれば、以前のものは駆逐されます。その繰り返しにあるITにおいては、固定観念や先入観は障壁であり、思い込みを助長させることで新たなリスクやリスク回避への足枷となってしまいます。

●もっと広い視野と寛容な心は、これからのあんぜん安心なIT運用に不可欠です。

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