コラム

 公開日: 2015-01-29  最終更新日: 2017-09-05

「電源供給の限界」簡単、便利なUSBに潜む弱点、問題点を検証3。

USBの弱点、問題点はこれだ!「電源供給の限界」

●USBのメリットのひとつに"バスパワード"というものがあります。これはUSBポートからケーブルに供給される電源のみで機器を動作させるというもの。これにより「線を一本つなぐだけ」を可能にしたことがUSBの爆発的普及の一因ともなっています。

●しかし、USB規格には給電仕様というものがあって、USB1.1で供給される電流は150mA,USB2.0では500mA,USB3.0では900mAとそれぞれの容量には限界があります。

●要するに1ポートあたりUSB1.1ではカードリーダやマウスなどが限界。USBのモバイルHDDは大体500mA~1,000mAですので、USB1.1の150mAでは給電量が不足ですからバスパワードで使用できません。USB2.0は500mAなので低消費電力のものならばOKですが、消費電力の大きいものは動作しないものもあります。

●USB3.0は2.0の2倍近い供給能力を持っていますが、これも、せいぜいUSB光学ドライブ1台くらいですから、大きな期待はしないほうが良いでしょう。USBケーブルのみの給電で使えない機器は別途、付属または別売のACアダプタなどを使用する必要があります。

●そんなケチくさい事を言わずにどんどんつなげられるようにすればいいのに・・・と思われるかもしれませんが、そもそもUSB自体は信号線として規格策定されていて、大電流を供給する電力線としては想定されていないのです。

●大電流を流すためにはインターフェースの形状や配線の大きさ、強固なシールドなどが必要で、コストがかかるだけでなく利便性を損なってしまう可能性があり、目的自体も違ってきますのでそう簡単にはいかない事情があります。

●最近はほとんどの周辺機器類がUSBになっているために機器の使用が多くなると、本体側のポートが足りなくなってくることも多くなってきます。それならばと「USBハブ」というUSBを分岐させてポートを増やす機器を思いつくかと思いますが、ここで注意が必要なのは、1ポートあたりに供給される電流は決まってますから、分岐したからといって分岐させたポート全部をバスパワードで使用できるわけではありません。



●どういうことかというと、家庭のコンセントと同じで、ひとつのコンセントに割り当てられた容量は決まっているため、「たこ足配線」でたくさんの家電製品を使うと容量オーバーとなり危険だと言うのと同じ理屈です。

●ですからUSBハブには、USBからの電源供給の必要がないか少ないもの、たとえばプリンタやマウス、キーボード、USBメモリなどを使用するようにしてください。

●最近では、USBポートを充電や暖房、モーター機器などの電源として使用するようになってきましたが、本来のUSBの規格や目的からは乖離した使い方です。特に輸入雑貨の中には、USB接続の得体の知れないさまざまな周辺機器やアイデア商品があり、通販や量販店で続々と乱売されています。

●しかし、こういうものの中には機器がすぐに壊れる、パソコン側に問題が生じるなど、品質もさることながら容量設計すら怪しいものもあります。

●便利だから良いじゃん、商品として売ってるものだから大丈夫でしょ?などと言う楽観視は多いですが、私は間違っても自分の大事なパソコンにUSB電気毛布やUSB冷蔵庫、USB扇風機などをつなげようとは絶対に思いません。

●ノートパソコンは最先端の省電力設計の塊で、そんなものから熱源や動力源として電力を引き出すことがいかに無謀か、専門家としては声を大にして注意喚起をしたいと思います。

●USBの便利さの裏にはこういった問題点などがあることを知っていただいて、USB関連のトラブル回避に役立てていただきたいと思います。

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