コラム

 公開日: 2014-06-06  最終更新日: 2015-10-31

パソコンと音 第3回「ファン類の音について」(4回連載)

●第1回ではCPUファンについて述べましたが、今回はその他のファン類のお話です。
ほとんどはCPUファンの話と重なる部分が多いのですが、特にデスクトップPCの音に関連があるのがファン類です。

デスクトップPCはファンだらけ


●デスクトップPCにはCPUファン以外に様々なファンが装備されています。
例をあげると、
○CPUファン
○チップセット用ファン
○ケースファン(フロントとリアに1個ずつある物もある)
○電源ファン
○ビデオカード用ファン

など高性能機では多いもので1台に10個近くものファンが入っていることもあります。バリューモデルでも最低CPUファンと電源ファン、ケースファンで1台に付き3個はファンが内蔵されています。



●3個以上のファンが同時に回るとなればやはり結構な音量と音質で音が出ます。それでも最近では清音を求められる傾向が強いですのでパソコン自体が清音化されていて、以前ほどうるさくはなくなってきています。

●以前は、ファンの音自体が大きかったり、内部パーツの発熱が激しくて起動直後からゴーゴーと音を出し、負荷が大きくなるほど爆音に近い音が出るパソコンも平気で存在していました。この音が大きいほどすごい機械を使っているというステイタスが満たされる倒錯した感覚の人もいました。

●時代は変わって、清音ブームの今ではすっかり爆音マシンは廃れてしまいました。周辺機器メーカーもそのことは十分に分かっていて、ファン自体が設計的にも清音化してきていることは確かですが、ほこりや摩耗、故障などで騒音が出ることは避けられず、静穏化されたファンでも放置すれば騒音レベルに達することも珍しくありません。

ラップトップ型でもファンに注意


●ラップトップの場合は通常CPUファンが1個ですがチップセットファンが装備されている物もあって、ファン類が3個内蔵されている機種もあります。さすがにファン3個のモデルは当然五月蠅いです。ノートPCのファンは羽径が小さいので排気量を満たすには回転数が高速になること、それによって周波数の高い音になりがちで、デスクトップのファンよりも耳触りに聞こえてしまいます。特に異音が発生すると我慢がならないほどの音になることがあります。とにかく清音のPCを望む場合は購入時にそういう部分もしっかりと確認をした方が良いです。

※ノートPC用は小口径で高回転型なので耳触りな音色が多い

1個のファンが原因でパソコンが一気に危機的状況に


●パソコンの危機的状況の順を音の状況であらわすと・・
最近何だかファンの音が少し大きくなってきたな・・・と思う位の音でも実際には音に比べて内部のほこりが驚くほどたまっているときがあります。音が出始めているということは何らかの異常が起き始めているということに他なりませんから、この時点での早期対策が出来ればトラブル回避に大きく寄与します。

●次に、ウンウンと起動直後からうるさい、特に負荷がかかったときの音が気になってしようがないほど耳に付くときは、ファン類が既にダメージを受け始めています。冷却効率が悪くなり、パソコンがおそい、固まるなどし易くなり寿命を短くしてしまいますので、我慢せずに一刻も早く対応をした方が良いです。

●そして、ファン類最大の危険な音の状態、それはどんな音かというと!!
 ・
 ・
「無音」です。・・・ (^_^;) 

●要するにすでにファンは動かなくなってます。死んでます。パソコン内部はアツアツです。音がしない場合は危機的状態です。内部温度はすさまじい事になっている可能性が・・・

●無音になったファンの種類で一番まずい状況のものから言うと、電源ファン、ビデオカードファン、ケースファンの順です。

なぜパソコンにはファンが必要なのか


●最後に、なぜパソコンはこんなに熱くなってファンで冷却しなければならないのでしょうか?
自動車のエンジンで分かり易く説明すると、エンジンはガソリンを燃焼爆発させてそのエネルギーを運動エネルギーに変換させることで動力を得ますが、その燃焼すべてが運動エネルギーに変わることはなく熱としてもエネルギーを周囲に放出しています。そのためエンジンは熱くなり、そのままでは焼けてしまいますので水冷式のラジエターなどで排熱して冷却する必要があるのです。

●これと同じようにパソコン内部でも集積回路や素子類の電子部品で消費する電力の100%すべてが計算に使われることはなく、計算中のリーク電流、余電圧、電気抵抗などで熱が発生します。この熱は稼働している間は止めることはできませんので冷却の必要があるわけです。

●そこで、銅やアルミ製のヒートシンクなど熱伝導の良い金属を発熱部分に密着させ、ファンで放熱を促進させます。この熱の発生源は電気抵抗の問題ですので、原理的に今の技術でも避けることはできません。要するに永久機関が無いのと同じで、発熱の無い状態、つまり100%の効率というものが事実上無いのと同じですから熱の問題からは人類は逃れられないのです。


高耐久・高性能なPCファン メルセデスの車載ファンも
作っているメーカーの物。

●パソコンのファン類はたかがプラスチックのプロペラファンなので軽視されがちですが、これが無ければCPUは計算ができませんので重要性はCPUと同等です。

●やはり、音には注意していただき清掃や修理で早期対策をすればトラブルを未然に防ぐことが出来ます。

●次回は パソコンと音 第4回(最終回)「ビープ音、その他について」です。

九州インターワークス 注目のページ
「パソコンがおそい、固まる主な原因」
http://www.kumin.ne.jp/kiw/osoi.htm
「パソコンの安定化対策」
http://www.kumin.ne.jp/kiw/antei.htm
「パソコンとほこり」
http://www.kumin.ne.jp/kiw/hokori.htm

この記事を書いたプロ

九州インターワークス [ホームページ]

システムエンジニア 古賀竜一

佐賀県鳥栖市蔵上3丁目155 C-101 [地図]
TEL:0942-84-1943

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