コラム

 公開日: 2016-06-10 

パソコン、周辺機器まわりの配線をどうにかしたい。配線の正しい整理法とは

誰もが気になるパソコンまわりの配線

●今時、どこの家庭や職場でもIT機器が溢れかえっています。それに伴って配線類も多くなり、いつの間にかパソコン、ネットワーク機器の周辺は配線だらけ。機器のトラブルが何か起きるたびに、絡みつく配線をたどるだけでも大騒動に。

●特に設置から年数が経過し配線状況を忘れていると、いざというときどれが何の線なのかわからなくなってしまっている・・・これはどうにかしたい問題ですね。

●そこで、すべての配線をひとまとめにして整理してしまえば簡単・・と考え、配線をなるべく小さく綺麗にまとめて見栄えを良くする方向で解決し、すっきりしたいと思うかもしれません。しかし、それは最善の解決策ではありません。

●配線にはそれぞれ種類や機能があり、性質も様々です。そのことをよく知っておかなければ、単に見た目重視の綺麗な整理だけでは逆にトラブルや不具合の原因を作り出してしまうことになります。

●そこで、今回はパソコンやインターネットなどの配線の正しい整理法をお話したいと思います。


※サポートに訪れたある事務所のネットワーク機器周りの配線状況。とにかくデスクの下に押し込んだのはいいけれども、それから先どうしたら良いかわからないということで悩んでいる方は多い。

100Vの電源ケーブルには要注意

●パソコン周りの機器類のケーブルは主に2種類に分けられます。電源供給だけで信号は流れない「電源線」と大きな電源供給は行わないUSBやLANケーブルなどの「通信(信号)線」です。電源線には更に2通りあり、100Vの交流配線とACアダプタでDC変換された後の直流用ケーブルです。通電時、100Vの電線の周りには電磁界が発生します。

●通信線に流れる信号は繊細でノイズなどの影響を受けやすいため、信号線内部は外部からの影響を防止するシールドという被覆で保護されています。ですから通常では通電した電源線と束ねてもそう大きな問題にはなりません。

●しかし、ACアダプタのDC出力側や、シールドがない、もしくはシールド効果が薄いケーブル、粗悪な作りのケーブルなどは電源線と束ねることで電磁界の影響を受けてしまうことがあります。特に高容量機器の100V電源線は発生する電磁界も強いので他の配線と束ねないほうが得策です。

●それから、ACアダプタの本体からも変圧の際に生じるノイズが出ています。ACアダプタ本体からは配線類や機器類を遠ざけて、影響を受けない様にしたほうが良いでしょう。

●要するに電源線と通信線は一緒にせず、分けて整理する必要があるということです。信号線はまとめて縛ってもいいと思いますが、質の悪い線を一緒にしないように。電源線は何本も束ねたりまとめたりすると中心付近の配線が放熱出来なくなります。放熱を考慮するためにはすこし間隔をとって平行に並べるようにまとめます。そのような配線マウント器具も売られています。

配線の状態次第でトラブルや危険が迫る

●配線類を整理する際に最も気をつけたいことは「小さく丸めて束ねない」ということです。どんな配線でも巻いて丸めて重ねると、配線がコイル化します。コイル化は様々な悪影響を生みます。特に高容量下にある100V線では発熱や電圧降下などが起きることがありますので要注意です。


※100V電源線を小さく巻くと危険。見た目は良いが、トラブルの元になる。

●また、巻いて丸めることもそうですが、折りたたんだり曲げたりして配線をまとめることがあると思います。その際に、極端な丸め方や折り曲げ方をすると、配線が傷つくことがあります。外観上は異常がないように見えても、配線が中で切れかかったり伸びたり、折り目がついていたりします。


※無理な力で配線を曲げると中の芯線が傷付いたり、被覆が破れて配線がむき出しになって危険。

●そのような傷んだ配線は、効率が落ちるだけでなく、発熱したり、熱で配線が溶けたりすることがあります。危険ですから、整理の際は留意しておきましょう。

●インターネットの光モデムに接続している光ケーブルも同様に、極端な巻きや曲げは厳禁です。光は真っ直ぐ進む性質がありますから経路に極端な曲がり等があると正常に通信ができなくなってしまいます。


※配線を巻いたり、曲げたりしたまま使用しないようにする。

明らかに異常な配線はすぐに交換する。

●有線LANケーブル、USBケーブルが事務所の床などにのたうちまわっているサポート現場をよく見かけます。よく見ると回転椅子のキャスターで常に踏みつけている状態になっていて、配線はボロボロ。中の銅線がむき出しになっていることもあります。

●案の定、そのような環境ではネットワークやプリンタの調子も悪いという話が出てきます。そんな状況なら当然ですね。このような場合はまず、他の何よりもケーブルの交換が先決です。

●様々な配線が"ぞんざい"に扱われて、それが元でトラブルを招いていることを実際のサポート現場で数多く見て来ました。たかが線の一本や二本と思うかもしれませんが、ITの有線通信は配線が命なのです。安易に考えずに、踏みつけたり机や家具などの下敷きにしないように注意し、状態には常に気を配りましょう。

見た目ではなく、線の種類と用途で管理する

●以上のように、ただ見た目の良さだけで配線を整理してしまうと、思わぬトラブルになります。パソコン周辺の配線は、種類と用途別に管理して、その線の性質をよく理解して整理することが肝要です。

●IT機器が数多くある環境では、配線類の見直しというのも定期的に必要です。適切な配線の管理で、トラブルを未然に防ぎましょう。

●正しい配線管理についてはこちらの過去のコラムもご参考ください。

「たこ足配線は危険!でも何個も挿せる電源タップなら大丈夫なのか? 」
http://mbp-fukuoka.com/pc-pro/column/8618/

この記事を書いたプロ

九州インターワークス [ホームページ]

システムエンジニア 古賀竜一

佐賀県鳥栖市蔵上3丁目155 C-101 [地図]
TEL:0942-84-1943

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
セミナー・イベント
安全対策情報

東芝製ノートパソコンに搭載のバッテリーパックの交換・回収について(発火の恐れ) https://batterycheck.toshiba.com/BatteryUpdate/InformationJapan?region=TJPN&...

テクニカルリポート

○Windows7を継続して使用したいけれども、WindowsUpdateの不具合でPCが遅くなっているという場合の対処法について情報のご提供を行っています。●トラブル防止の為...

 
このプロの紹介記事
古賀竜一 こがりゅういち

10年後、20年後を見据え、IT社会の恩恵が受けられる拠点づくりをしたい(1/3)

「九州インターワークス」の古賀竜一さんは、PC講習から、PCの故障診断、修理、データ復旧、オーダーメイドPCの設計製作販売に至るまで、幅広い事業を展開するコンピューターサポートエンジニア。自らを“PCの救急救命士”と呼び、トラブルに見舞われ...

古賀竜一プロに相談してみよう!

九州朝日放送 マイベストプロ

ハードウェアに強く、短時間で的確な対応とアドバイスを提供

会社名 : 九州インターワークス
住所 : 佐賀県鳥栖市蔵上3丁目155 C-101 [地図]
TEL : 0942-84-1943

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

0942-84-1943

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

古賀竜一(こがりゅういち)

九州インターワークス

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
マウスカーソルが勝手に動く、飛ぶ!何が起きているの? その原因と対応方法
イメージ

●先日の実際のサポート事例です。ノートパソコンで文章入力中にたびたびマウスカーソルがあちこち飛んだり動いたり...

[ 事例 ]

マイベストプロ福岡・佐賀セミナーでITセキュリティーの講師をさせていただきました
イメージ

 事業者のためのITセキュリティー講座 ●先日開催されたマイベストプロ福岡・佐賀セミナーで講師として「事業者...

[ 話題 ]

Windows10へ更新後、リカバリできない、リカバリに失敗する場合の原因と解決法とは
イメージ

 最近の機種は、今までの知識や復旧方法が使えない ●Windows8以降のOS搭載機では、BIOSがUEFI化されたものが大...

[ 事例 ]

機械がすぐに壊れてしまう、機械が言うことを聞かない原因と意外な事実
イメージ

 何かの仕業なのか? ●昔「グレムリン」という映画がありました。機械にいたずらをする西洋に伝わる妖精をヒン...

[ 情報 ]

ネットで利用請求画面表示が出て消えない、どうしたらいいのかその対処法
イメージ

 Web利用に詳しくない人を怖がらせ、従わせる手法 ●インターネットでいろんなページを閲覧中に、人の興味を引...

[ 情報 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ