コラム

 公開日: 2017-05-11  最終更新日: 2017-06-22

自分で相続登記をするメリットとデメリット

自分で相続登記をする

 相続登記に限らず、登記申請は申請人ご自身で行う(以下「本人申請」という。)ことができます。
しかし、登記申請の内容が複雑なものは添付する書類が多く、その収集にかなりの労力と時間を要することになります。
このような場合には、司法書士に申請手続を依頼(以下「代理人申請」という。)することができます。

さて、「本人申請」か「代理人申請」か、どちらを選んだらいいのでしょうか?

専門家に依頼するデメリット

 代理人申請の場合のデメリットは、司法書士への報酬が発生することです。
つまりは、本人申請に比べて余計なコストがかかるわけですね。
その代わり、正確かつ迅速に登記手続きをしてもらうことができます。

自分で相続登記するメリット

 自分で相続登記をすれば、司法書士に支払う報酬が必要なくなる分、登記手続き全般にかかる費用が少なくなります。
また、登記申請を自分の力でやり遂げたという達成感が得られることもメリットの1つでしょうか。

自分で相続登記をするデメリット

 自分で相続登記をする場合のデメリットは、労力と時間を浪費することでしょうか。
特に、相続関係が複雑なケースや、集める書類の数が膨大になってしまう場合などは、労力と時間に加えて、作業がスムーズにいかないためにストレスまで生じてしまいます。
自分の力だけでは登記手続きを完遂できず、最後は司法書士に依頼してやっと完了した、ということも起こりえます。

では、どのような場合に労力と時間がかかってしまうのか?
具体的な流れに沿って説明します。

相続登記の流れ

<相続登記の流れ>
1. 戸籍謄本などの収集と相続人の確定
2. 相続財産の調査
3. 遺産分割協議書の作成
4. 登記所(法務局)への登記申請

自分でする相続登記の問題点

1. 戸籍謄本などの収集と相続人の確定
 ⑴被相続人の本籍地が遠隔地
  相続人を確定するためには、最初に被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍をすべて取り寄せる必要があります。
  しかし、被相続人の戸籍は1つだけではありません。
  結婚、養子縁組、転籍のほか、戸籍の改製などによって複数の戸籍が作成されています。
  特に、本籍地が遠隔地である場合など、全ての戸籍を取り寄せるのに、大変な手間がかかることがあります。
 ⑵戸籍を読み取る知識が必要
  被相続人の出生から死亡までの戸籍のすべてを取りそろえるためには、現在の戸籍から順番に過去の戸籍へと遡っていくことになります。
  そのためには、戸籍を正確に読み取る知識が必要となります。
  戸籍の読み取り方を誤ってしまうと、必要な戸籍の収集漏れが生じるかもしれません。
 ⑶相続法(民法)の知識が必要
  被相続人の戸籍がすべて集まれば、それをもとに相続人を確定していくことになります。
  この段階では、過去も含めた相続法の知識が必要になります。
 ⑷相続関係が複雑
  例えば、被相続人の子がすでに亡くなっており孫が相続人となる場合(代襲相続)や兄弟姉妹が相続人となる場合などです。
  孫が相続する場合は子(孫の父又は母)の出生から死亡までの戸籍が、兄弟姉妹相続の場合はその父母の出生から死亡までの戸籍が必要となります。

2. 相続財産(遺産)の調査

3. 遺産分割協議書の作成
 遺産分割協議により相続登記をする場合には、相続人の「全員」で遺産分割協議をしなければなりません。
また、以下のような場合には、別途手続きが必要となります。
 ⑴相続人の中に、未成年者とその親権者がいる。
   →特別代理人の選任
 ⑵相続人の中に、認知症の方がいる。
   →成年後見人の選任
 ⑶相続人の中に、行方不明者がいる。
   →不在者財産管理人の選任

4. 登記所(法務局)への登記申請
 さて、やっと必要書類もすべて集まり、遺産分割協議も終了しました。
 いよいよ相続登記だと思ったら、また問題が発生です。
 ⑴不動産の名義が被相続人ではなかった
  父親の名義の不動産だと思っていたら、祖父の名義のままだった。
  この場合、祖父の相続人を確定するところから始めなければなりません。
 ⑵不動産に他人の権利が付いている
  相続登記をする不動産に、地上権や賃借権などの他人の権利が付いている場合などは、単に相続登記をするだけではつまりません。
  その機会に、他の権利関係をしっかり確認して、抹消できる権利は抹消するなど、きちんとした手続きをしておきたいもの  です。
 ⑶登記申請書の作成に専門的な知識が必要
  登記申請のためには、登記申請書を作成し、必要な書類を添付して登記所に提出することになります。
  添付書類は、遺言書がある場合、遺産分割協議による場合、法定相続分に従う場合など、ケースによって必要な書類が変わってきます。
 ⑷自分で法務局まで出向く必要
  登記申請は、管轄の登記所(法務局)に申請することになります。
  福岡市博多区の不動産は、福岡法務局(本局)へ、福岡市早良区の不動産は福岡法務局西新出張所へ申請します。
  相続する不動産の所在地によっては、自身で出向くことは難しいかもしれません。
  もちろん、郵送による申請という手はあるのですが、必要書類の不備や補正の必要が生じるなど、スムーズにいかないことも考えられます。
  また、登記所(法務局)は平日の昼間しかやっていませんので、仕事をしている人は出向く時間が取れないかもしれませんね。
  仮に、相談に行って、申請に行って、補正に行ったとすると、計3度も登記所(法務局)に足を運ぶことになります。 

どちらを選択するのかは、あなたの自由です

 時間に余裕があってチャレンジしたい方には、ご自分で相続登記をされるとよいでしょう。
とくに、相続人が少なくて相続関係も単純であれば、なおさらご自身での相続登記をお勧めします。
 一方で、時間のない方、面倒な手続きが嫌いな方、相続関係が複雑な方、添付書類が大量になる方は、司法書士へ依頼された方が無難でしょう。

 司法書士への報酬>ご自分の労力・時間・ストレス ⇒ 本人申請
 
 司法書士への報酬<ご自分の労力・時間・ストレス ⇒ 代理人申請(司法書士への依頼)

「もちは餅屋」といいますが、プロの仕事にはそれに見合うだけの価値があると思います、というか価値がなければなりません。

司法書士に依頼するメリット

 司法書士に依頼するメリットは、相続登記にかかる労力と時間とストレスから解放されることです。
あなたがしなければならないのは、必要最低限の書類を用意して、司法書士に申請代理を依頼し、それに見合った報酬を支払うだけです。
後は、国家資格者であり不動産登記の専門家である司法書士が、相続登記に必要な手続きのすべてを、正確かつ迅速に行ってくれます。

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https://souzoku-ours.com/

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